センターピンをはずさない

所員へのメッセージ

 

センターピンをはずさない

◆2009年10月全体ミーティング
先月企業の総合的な価値、総資産を高めるという事のお話をしました。個人での価値を高めるという事と、企業の価値を高めるという事は本当に同じように考え る事ができる。ちょっと別な言い方考え方で考えたら、自分個人の生涯資金を高めるとそういう考え方でも良いと思うんですよ。今年500万円得たか、今年 600万円得たか、そのこと事態は生涯賃金に対して100万の違いしかない。でも今年稼ぐスキルが500万円分、来年稼ぐスキルが600万円分になって、 100万円分アップしたらこれから30年間稼ぐんだったら生涯賃金が3000万獲得した訳です。今年のお陰で生涯賃金が3000万獲得したとそういう事で すよね。だから企業の経営においてもやはり今年稼ぐという事じゃなくてね、きちんと将来に渡って反映していけるような戦略を取っていかないとならない。今 日考えたいのは、じゃあね何を勉強していったら良いのだろうか?という事なんですね。

確かに将来の為に自分のスキルを高める、そう思ったら本当に勉強する事ってたくさんあって、私も一体何を勉強するべきなのかという事はすごくいつももう一 回考えさせられる事です。たまにちょっとコースをはずれちゃう時もある訳じゃないですか。例えばちょっと1個の例で出してしまうけれども、英語をがんばろ うね、勉強しようねと言ってみた時に、私フランス語勉強することにしたんですと、そんな風に話す人もいる。私ちょっとフランス語やってみようと。技術者の 場合なんかでも、本当にいろんな勉強をする対象があって、法律という事をすごく自分の重要なポイントにして勉強する、そういう時もあるかと思うんですよ。 ただ実は何を勉強するかという選択というのは、先程の生涯賃金、自分自身の総資産価値を高めるという事に対しては、ものすごくクリティカルな影響を与えま す。

ビジネスの中でよく言われる事は、"センターピンをはずさない"という言葉なんですよ。"センターピンをはずさない"これは私も企業家大学という所で経営 について勉強させて頂いている時によく色々な経営者達から伺う言葉なんですけれども、センターピンというのはボーリングをする時に真ん中に立っているピン ですよ。センターピン。ボーリングのボールがセンターピンをはずれたら決してスコアーは伸びない。1番前のピンは決して倒れないでしょう。そのセンターを はずさない。それを倒して初めてその後ろが広がると、そういう例えなんですよ。私達のセンターピンがというのが何なのか?という風に考えてみるとね、やは り普段の業務をする中で我々の業務が今度はお客様に対してどれだけの価値を与えているか、そしてお客様に対して与える価値を高める為にはどうしたらいいか と、それを考えていく事が大事な訳ですよ。

お客様に対して与える価値が大きくなったというのが或いは大きくする事ができるようになった、それが我々の日々の与える付加価値であって、日々の与える付 加価値が大きければそれは我々の能力が高いことだから。でそういう風にして考えてみると、じゃあ今度は次にどういう仕事をする事がお客様に対して納品する 業務の価値を我々がお客様に対して提供している業務の価値を高めるのか、とそういう風に考えていく必要がある訳じゃないですか。お客様に対して与える価値 が大きくなったというのが或いは大きくする事ができるようになった、それが我々の日々の与える付加価値であって、日々の与える付加価値が大きければそれは 我々の能力が高いことだから。でそういう風にして考えてみると、じゃあ今度は次にどういう仕事をする事がお客様に対して納品する業務の価値を我々がお客様 に対して提供している業務の価値を高めるのか、とそういう風に考えていく必要がある訳じゃないですか。

ちょっと回りくどくなってしまったかも知れないんですけれども、特許ということで考えたら、やはり1にも2にも3にもクレームをしっかり考える力だという 風に思っています。当たり前すぎる事かも知れないんですけれども、クレームをしっかり考える力というのは、もちろん文言を考える力、これも大事。ただ文言 を考えるという事だけではなくて、きちんと発明自体を検討する事ができないと駄目。発明自体がきちんと検討できていないとそこで如何に上手に言葉を選ぼう としてもね、そこで取得できる権利の土俵というのはもう大きく決まってしまうよ。だから技術者の例で考えるんだったらやはり発明自体について検討していく そういうスキルを高める。そして外国のお客様という事で考えるとね、これは実はスピードという事も非常に大事なんですね。

お客様が外国の場合には、特に言いたい事がなかなか全部伝えられないですよ。我々アジアの国と欧米の国との間には精神的なギャップというものと言語の ギャップというものの2つが存在していて、我々もきっとそうだと思う。欧米の人達に対して、具体的にここはこうして、ああしてねと、納品の時こうしてくれ ると更に助かって、できればメールで送った後でFAXで1枚通知を頂戴と。なかなか具体的な依頼、お願いというのを我々やり切れていないだろうと思うんで すよ。日本の外部の組織やお客様と付き合う時と比べるとコミュニケーションのレベルってぐっと下がってしまう。実はそれは裏返してみると彼らから見てもそ うなんですよ。彼ら同士でのお互いの指示とかコミュニケーションというのが、我々アジアの人達との間では同じようにできていない。そこって実はものすごく 重要な事なんですよ。

お客様のニーズにきちんと答えて、きちんとニーズを把握してそこに訴えていく事のできるスキル。その為には距離を縮めていかないとならない。距離を縮めよ うという風に考えた時には、そこではスピードというものが非常に大事になってきます。例えて言うならば自分で大事な友人、或いはフィアンセでも付き合って いる人でもいいんですけれどもね。自分で携帯でメールを送ったとしましょうよ。メールの返事が2日後だったらみんながっかりしませんか?これは分かりやす かったね。距離を感じる。そのメールの返事がその日中だったら或いは1時間以内だったら、場合によってはもっと早いかも知れない。嬉しくないですか?距離 の近さを感じるからで、レスポンサーのスピードというのは互いの距離に対してそれだけ大きな影響を与えるんですよ。だから外国とのビジネスにおいてはね、 特に距離を縮めるという為の1つの重要な事として本当にレスポンスのスピードを上げていかなくてはならない。

そしてもちろんやはりね、英語です。英語をちゃんと勉強していかないとね。それらの事というのは本当に足元のスキルじゃないですか。なんかちょっとかっこ よく変わった事を勉強して、こういう事ができるんだと言える方がかっこよく見えるかも知れない。ただ自分で何か違う事を勉強する、それでそこに自分の得意 な分野を作ろうとするっていう風に考えようとした時にもう1回そこで自分に再考してみるという事が必要だという風に思っています。それは自分で、じゃあ俺 はこっちを勉強しようってやる時にする時にね、本当にそれがお客様に対して提供するサービスのね価値をより高めていく事なのか、或いはここの部分では自分 はなかなか人の上には立てないから自分で小さな城を作ってそこの中で小さな一城の主になろうと、そう思ってないかどうかという事をきちんと考えていかない といけないという風に思っています。何か自分で得意な分野を作ろうと考える時にその得意な分野というのが自己満足になっちゃいけないとそういう事でもあり ますよね。

そしてもう1つ追加でちょっとお話したい事があるんですけれども、実は会社が業務をする中でその会社の資産価値をきちんと高める、つまりはより価値を生む スキルを高めたいというニーズというのは我々だけじゃなくて我々のお客様も感じている事なんです。だからそこで1つの依頼主と依頼先との間での小さなコン フリクトが存在しているという事を把握しておかないとなりません。具体的には将来に渡って能力を高める事のできるスキルの取り合いが起きるんですよ。会社 の側は基本的には将来に渡っての大きな価値を生むスキルを高める業務は社内でやりたい。例えば特許ビジュアライゼーションというのもそうだと思うんですけ れどもね。できる限り今日は稼げるとしても、来年再来年5年後には続かない、そういう業務は外に出して、それはお客様がそう考えるのはものすごく自然な事 だと思います。ものすごく自然な事だとは思うんですけれども、我々業務を頂く立場としてはね、そこに1つのチャレンジが存在していて安易に受けられる業 務、安易に左から右に流してとりあえず稼げる業務とそういう方向に向かって進んでいってしまったら本当に将来が無いんですよ。我々の事務所の業務って確か に難しい或いは皆に苦労を掛けるという事になっているかと思うんですけれどもね。

今年になって又1000人近くの人が2次試験合格しているんですよ。3次試験で900位だとしたって一遍に弁理士900も増えるんですよ。数年後には数年 間の経験をした弁理士が900人となる。やはりこれは空恐ろしい事だという風に思います。マーケットの需要と供給の関係ってほんのちょっとの供給が多くな るだけで需要者側がコストのコントロールするパワーを持ってる。そうすると価格というものは、ガラッと変わって行ってしまう。そういった時、そういった環 境において簡単にできる業務というものを一生懸命引き受けて喜んでいったら、これはちょっと馬鹿だよ。非常に馬鹿ばかし。そんなものが上手くずっと続く訳 がない。そういった意味で、もちろんより難しい業務をちゃんと貰っていこうとしたら、お客様に対してもその価値そうやれるという事を認めて頂かなければな らないし、そこの中で我々もきちんと勉強していかないとならないし、大変ではあるんですけれどもきちんとそういう方向に向かって、そして足元のスキル、今 日きちんと納品する或いは来月納品する、そういう業務の付加価値を高める方向のスキルをどんどん、どんどん自分達で高めていく、そういう事を皆で意識して 行きたいという風に思っています。

今月は赤石さんと一緒にアメリカに来週1週間近く行ってきます。AIPLAというアメリカ弁護士会の会合があるんですけれども、そこの同時開催という形で DLA Piperという法律事務所が主催した共同セミナというのを一緒にやります。イギリスの弁護士と日本の弁護士、弁理士とDLA  Piperの弁理士と3人で共同でやるんですけれども、特許戦略について特許戦略の作り方についてお話をしていきます。日本の人が日本法の説明に招かれる 事はあるんですよね。でもアメリカで特許戦略について話させて頂けるというのは物凄く私も光栄に思っているし、すごく大きなチャンスを頂いたなあという風 に思っています。皆に恥を掻かせないように頑張ってくるつもりですので、是非応援をよろしくお願いします。

これで解散にします。

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