足元を固める

所員へのメッセージ

 

足元を固める

◆2009年6月全体ミーティング
自己紹介、ありがとう。
身近な所に数値の誤りがない事」、すごく基本的な事に見えるけれど、駆け出しのプロフェッショナルほど、かっこいい事にばかりに目が行って足下がしっかりしていないものです。だから、そういった基本的なことが、今まで大切にしてきたことの一番目だと言う事は印象的です。それから「ちょっとしたミスでも単にミスだと言ってデータを除いてしまうではなく、必ず原因があるはずだとしっかり分析する。」これも立派ですね。我々の仕事にも相通ずる所はたくさんあって、技術のミス、事務のミス、どの場合も必ず原因はある。なんでそうなったか、どうしたら防ぐ事ができるかと検討を続けて対策を打つ。片端から、学ぶためのチャンスとして生かすことが我々の仕事の中でも大事だし、そういう事をきちんとやっていきたいと思います。

さて特許業界では今、世界中で出願が大幅に減っています。4月から出願件数が半分に減っている所もあります。今、私達は特許事務の募集をしていますが、法律事務所において特許部が閉鎖になった、あるいは特許事務所の人数縮小になった等の理由で応募してきている人も多いです。特許業界も他の業界と同じように大変な状況にあります。

そこでやはり、ビジネスの基本を大切にしたい。ビジネスの基本は、日々の業務で生産する価値の大きさを高めることです。この仕事は、こうやるものだから、こう加工して提出する。単にそう思っていると、その加工では大した価値が生産されていない場合がある。そういうビジネスは淘汰されます。特に環境が厳しい時は、みな予算を見直します。コストに対して得られる価値の小さい業務がカットされる。

例えば特許出願でも、我々は本当に、出願の価値を十分に高めているのかと自問する必要があります。出願の価値を高めるために最も基本的なスキルは発明の展開力です。特許の価値は、まずクレームによって決まるわけで、きちんと発明が展開されていない、あるいは迂回方法が防がれていない、そのような出願は価値が無い。だから1つ1つの案件において、発明を本当に真剣に検討することが大切です。「これ出して下さい。」と言われたから出願するというだけでは、価値の生産性が低いのです。そういうビジネスは、いずれ淘汰されます。

拒絶理由の応答に於いても、拒絶理由を回避するために、こう補正すると言うことでなく、お客様の製品や競合会社は、どのような製品を開発しており、それをカバーするためにどのように補正するか、それを真剣に考える必要がある。ここでも、基本となるスキルは発明の検討能力、展開能力です。これを真剣に追求したい。

事務部門でも「これはこう決められているから、こうやる。」という事ではなく、一つ一つの仕事において10分でどれだけの価値を生んでいるか、という目で価値の向上を意識する必要があります。価値生産性の低い仕事なら、その仕事自体、本当はいらないのではないか、という目で考える必要もあります。

業務を価値生産性の高い方向にシフトするという点で、発明の展開力と合わせてもう一つ大事にしたいのは外国業務です。国内業務をできる人の数は増えている。すると競争原理で、国内業務による生産価値が下がる。従って、より価値生産性の高い外国業務を重視したい。外国業務において、最も基本的な、足下のスキルは語学力です。

TOEIC試験を大変と感じる人もいると思います。しかし、長期的に自分の人生を考えたら勉強しておく方が良いに決まっているのです。そこで秋の試験に向けて、目標としてお願いしたい数字があります。内外事務、チーム平均で850点以上、外国技術部、チーム平均で900点以上、外内事務、チーム平均で950点以上、翻訳チームは、全員が970点以上、これを目標にして欲しい。本当に緊迫感を持って取り組んで欲しいというのが私の気持ちです。国内技術の目標は、チーム毎に異なるので後で連絡します。

この厳しい状況は、考えようによっては最高のチャンスです。というのも今、どこの会社も出願の数を減らしているので事務所を切っています。全部の事務所を 10%、20%ずつカットするのではなく、コストに対して得られる価値の低い事務所への依頼を激減させているのです。すると景気が戻る時に事務所の数を増やさないといけない。そこに大きなチャンスがあります。このチャンスをしっかりと捕まえたい。しっかりと捕まえたいので、この危機をチャンスとして生かす事ができるように全員の協力を是非、本当によろしくお願いします。

龍華 明裕

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