RYUKA国際特許事務所 > 業務案内 > 米国特許訴訟費用の監査

概要

米国特許訴訟への対応を、米国法律事務所に任せきると訴訟費用は天井知らずに高くなります。訴訟中に米国法律事務所が取引を中断される恐れはほぼ無く、一方で訴訟中にやれることはいくらでもあるからです。米国法律事務所の目的は、勝つことと利益を増やすことなので管理が必要です。

しかし米国特許訴訟費用を管理するためには、米国法律事務所との業務契約から、ディスカバリー範囲の制限合意、専門証人の選定、争点の絞り込み、請求書の確認まで多様な検討・確認が必要で、これらはどれも非常に高度です。

そこで米国特許訴訟の進行を監査する、第三者の「監査弁護士」(auditing attorney)を活用すると、訴訟費用を管理できるだけでなく、和解のタイミングも掴みやすくなります。そこで弊所では、信頼できる熟練の米国監査弁護士をご紹介すると共に、同弁護士と共同で米国特許訴訟費用の監査業務をご提供しております。


訴訟監査業務の概要

  • 米国法律事務所との業務契約の締結
  • 訴訟に対する貴社戦略の確認と進行の監査
  • 共同被告との情報共有と情報活用
  • ディスカバリーにおける範囲の限定合意
  • ディスカバリー企業の選択と、同企業との契約
  • 専門証人との契約
  • 争点の確認とご説明、及びご承諾の確認
  • 請求書の確認および修正指示

費用を管理するためには、初期の「米国法律事務所との業務契約」が最も大切です。費用の管理をご希望の場合は、早い時期にどうぞご相談ください。


目次

  • Ⅰ. Introduction
    Ⅱ. “Quick Exit”戦略
    Ⅲ. 米国特許訴訟費用の管理方法
      A. 米国弁護士
      B. ディスカバリー
      C. 専門家証人
    Ⅳ. 監査弁護士とは?
      A. 監査弁護士の役割
      B. 監査弁護士の選び方
    Ⅴ. 結論
  • <Ⅰ. Introduction>

    米国特許訴訟には、いくらかかるか?

    米国知的財産法律協会の2019年度のレポートより

    法律事務所からの請求書の内訳

    米国の特許訴訟費用は高いが…
    訴訟費用を管理する方法は多数あります。

    <Ⅱ. “Quick Exit”戦略>

    • パテント・トロールは、戦略的に小額を請求する
    • すると多くの企業は訴訟費用を避けるために、支払いに応じる
    • NPEのこのような戦略を知る
      • 知り合いに聞く
      • 当初の請求額を考える
      • 訴状が送達されたか確認する

    米国弁護士は”和解するな” or ”絶対勝つ”と言うかもしれない。
    騙されれないでください!

    最高の解決 = 直接交渉と和解

    和解交渉の流れ

    “Quick Exit”戦略によりコストの最小化、または削減

    <Ⅲ. 米国特許訴訟費用の管理方法>

    A. 米国弁護士の費用管理

    訴訟費用を管理する方法はあるが、日本企業は米国弁護士を制限することをためらう。

    弁護士チームの選択
    • 事案によるリスクレベルによって
    • 考慮すべき事項
    •  1) チームの構成
       2) 各メンバーの役割
       3) 各メンバーの時間単価

      重要 : 時間単価の増加には、事前承認を必要としておく。
    弁護士チーム選び方の
      NPEより控訴された
    • 2つの特許を主張
    • $1.5Mの損害賠償
      米国事務所が弁護士4人のチームを提案
    • 横綱パートナー:   $1200/hour
    • パートナー:     $1100/hour
    • シニア・アソシエイト:$900/hour
    • アソシエイト:    $750/hour

    Q: このチームを採用することに合意しますか?

    弁護士の仕事を管理する方法

    B. ディスカバリーの費用管理

    秘訣:下記の提出を略すか限定することによりディスカバリー範囲を最小化する

    Wi-Fiの例:3つのWi-Fi特許の侵害控訴を受けた

    Wi-Fiの例:Eディスカバリー
    1. All 33 Tablets (i.e., all products with Wi-Fi):
     (3Tbytes x $50/ Gbyte ingestion processing) + (3Tbytes x $150/ Gbyte content processing) = $600,000
    2. Limiting discovery to 2 Wi-Fi Modules (instead of 33 Tablets):
     (180Gbytes x $50/ Gbyte ingestion processing) + (180Gbytes x $150/ Gbyte content processing) = $36,000

    • 1) Eディスカバリー会社を選ぶ
    • 2) 複数の会社に採用競争させる
    • 3) 一つの会社に全部の案件を担当させる

    C. 専門家証人の費用管理

    • 専門家証人の費用は高い
    • 特許無効の立証と非侵害の立証は異なる
    • 被告が複数の場合は、無効の専門家証人をシェアする
    • 専門家証人との業務契約書をレビューする ⇒ 交通時間、ファーストクラス航空運賃など、不要なものを削除する
    • 書類一つ一つにレビューにお金がかかる  ⇒ 不要な書類を省く

    <Ⅳ. 監査弁護士とは?>

    企業の立場で訴訟費用と進行を管理する弁護士

    監査弁護士の役割

    1) 弁護士時間の無駄を減らす
    2) 適切な弁護士に適切な業務を担当させる
    3) ディスカバリーの範囲を最小化する
    4) eディスカバリーの費用を最小化する
    5) すべての費用が合理的で必要であることを確認する

    監査弁護士のの役割

    1) 答弁書、案件要約、申上書、ディスカバリー返答などのレビュー
     ⇒ フィードバックする
     ⇒ 米国弁護士による書類への品質意識を維持する
    2) 弁護士のパフォーマンスを評価する
    3) 訴訟の進行状況を要約して説明する
    4) 今後予想される活動を説明する
    5) 合理的な予算を作成する
    6) 予算を超過しないことを確認する

      監査弁護士に必要な経験と資質
    • 10年以上の米国特許訴訟経験
    •  - 特許訴訟と米国事務所をよく知っていること
    • 技術理解力を備えること
    •  - 特許、非侵害、および特許無効の各主張の強さを理解すること
    • 米国法律事務所の経験
    •  - 法律事務所の請求実務と予算判断に詳しい
       - 何が現実的で合理的かを判断できること
    • 上訴の経験
    •  - それにより防御方法を決める
    • 日本文化とマナーを理解した上で適切なコミュニケーションを行えること

    しかし、監査弁護士にもお金がかかる…

    契約:時間計算の場合の他、月額固定の場合もある


    <Ⅴ. 結論>

    特許訴訟費用の管理は難しい