共同出願時の留意事項

2020.01.24
弁理士・米国弁護士 龍華 明裕


共同出願された特許発明の使用には下記の制約がありますのでご留意ください。

日本での制約
 貴社の関連会社等に特許製品を「製造」または「輸入」させる場合でも、共同出願人(共有者)の同意を得る必要があります。ただし貴社が販売した製品を関連会社等が再販または使用することは制約されません。貴社の販売によって特許権が消尽する(用い尽くされる)からです。

米国での制約
 各共有者が単独で第三者に通常実施権を許諾することができます。このため、関連会社に製造や輸入を委託することもできます。一方で、各共有者は単独で特許権を行使することができません。Ethicon v. United States Surgical Corporation 135 F.3d at 1465-66

他の国
 外国では現地法人や業務提携先などの、共有者以外の者が製品を輸入・販売する場合が多いですが、かかる行為は共有に係る特許権を侵害するおそれがあります。具体的に侵害に該当するか否かは、①各国の法律、②共有者間の契約、③共有者と外国の者の関係、④日本の特許と外国の特許の同一性などによって異なります。
 
 このため、特に国内外の他の会社に発明を実施させる可能性がある場合には、予め共同出願人との間で発明の実施に関する契約書を作成しておくことをお勧めいたします。契約書の作成をご希望の場合は、どうぞご連絡ください。

以上


関連会社に特許の使用を許諾する必要があり、それには同意が必要だからです(特許法73条)。但し各共有者は、他の共有者の同意を得ずに特許製品を輸入・製造・販売等することができます。共有者の指揮命令の下で、共有者だけのために特許製品を製造する者も、共有者と同一視することができるので特許製品を製造できます。更に、共有者から特許製品を購入した者も特許製品を輸入・使用・転売することができます。