発明の単一性およびシフト補正の禁止

2020.09.25
弁理士・米国弁護士 龍華 明裕

拒絶理由に応じて補正された請求項は、審査された請求項と「発明の単一性」を満たす必要があります(シフト補正の禁止)。ここで、下記1のいずれかを満たす発明が「発明の単一性」を満たします。

1.発明の単一性

(1)請求項1の全ての発明特定事項(構成要素)を含む、同一カテゴリーの発明
   ただし下記の発明は審査されません。
   ① 課題の関連性が低い発明
   ② 技術的関連性が低い発明
請求項1を上位概念で書けば上記本文を満たしやすくなりますが、上記①②に該当する可能性が高まるので注意が必要です。

(2)特別な技術的特徴(STF)を有する発明
特許請求の範囲に記載された最初の従属系列でカテゴリーが同一の発明について特別な技術的特徴(STF)の有無を判断し、最初に記載されたSTFを有する発明が審査されます。

(3)上記(2)の発明を審査した結果、追加調査をすることなく審査できる発明

2.実務上の対応

(1)出願時
①最も大切な独立項を最初に記載する(∵1(1)(2))
  例)物の発明を請求項1に記載し、方法の発明を後ろに書く
②従属項を、できる限り請求項1にも従属させる(∵1(1))
  例)後ろの独立項に従属する従属項も、できれば請求項1にも従属させる。
③従属項を、より多くの請求項に従属させる(∵1(2))

(2)補正時
①補正後の各従属項を、請求項1にも従属させる(∵1(1))
②補正後の請求項が、補正前の請求項1と課題の関連性および技術的関連性を有しないと審査官が判断する恐れがある場合は、意見書で関連性を主張しておく。(∵1(1)①②)

(3)外国で拒絶理由に応答する時
最初の請求項セットを削除したときは、日本で請求項の順序を並び替える(∵1(1))

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