日米における意匠のバリエーションの出願方法

2020.05.24
弁理士・米国弁護士 龍華 明裕

意匠権保護の課題
  ①権利の幅が狭く、多少変更が加えられるだけで権利が回避される。
  ②出願人が使用する意匠も変更される場合が多い。
  ③バリエーションを予め個々に出願すると出願費用が大きい。
  ④特に意匠決定前に多くの意匠が考案されるが、全てを出願すると費用が大きい。

対応策
(1)日本
 ①バリエーションが少ないか、または権利化を急ぐ場合
  類似する意匠を関連意匠として出願する。 

 ②バリエーションが多く、その選択と権利化を遅らせたい場合
  多数の意匠を記載して「特許出願」する。
  特許出願の審査請求期限(3年後)までに、必要な意匠を分割出願してから意匠登録出願に変更する。
   ※意匠の選択と出願を3年間、先延ばしできます。
   ※カナダ、中国など、特許出願からの優先権を認めない国があるので注意

(2)米国
 日本の意匠または特許の出願から半年以内に、優先権を主張して意匠出願する。
 意匠のバリエーションを「意匠の実施形態(実施例)」として、一出願で出願する。
  
 これにより、各意匠をそれぞれ出願するのと比較して費用が抑えらます。
実施形態のバリエーションの幅が広すぎると判断された(限定要求を受けた)場合は、実施形態を一部削除し、登録査定(Allowance)を受けた後に、削除済の意匠を分割出願できます(出願の約2年後)。これにより登録を急ぐ意匠から、順次登録することができます。

以上


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