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関連意匠制度の問題と対策

問題点1:「拒絶のドミノ」



A-B-C-Dと、異なる時期に順次関連意匠を出願し、それぞれの出願の直後に、出願した意匠と同一または類似の製品を販売していたと仮定します。仮にBが公知意匠X(Aに非類似でBに類似)により拒絶されると、Cの審査において、Bの販売に対して公知意匠の例外が働かないので、CはBの販売により拒絶されます。するとCの販売に対しても公知意匠の例外が働かないので、DはCの販売により拒絶されます(拒絶のドミノ)。

問題点2:複数の独立意匠に類似する意匠を登録できない

 非類似の意匠A、Bが独立に登録されると、双方に類似する意匠Xは権利化できません。Xを一方の意匠Aの関連意匠としても、他方の意匠Bには公知意匠の例外が働かずBにより拒絶されるからです。

RYUKAからのご提案

関連意匠を10年の期間に頼らず早めに出願する
 他の公知意匠により拒絶されるのを避け、ひいては拒絶のドミノを回避するためです。
 できるだけ同時に出願することをお勧めいたします。

非類似の意匠A、Bを出願する場合、中間的意匠Cも出願し関連意匠にする
  全体が関連意匠として関連付けられると、上述のXに対してA、B双方の公知意匠の例外が働き、Xの登録を受けられるからです。A、B出願後にCを出願しても、A、Bを関連付けることができないのでご注意ください。

関連意匠が非類似と判断される恐れがある場合も中間的な意匠を出願する
  2つの意匠を確実に関連付け、その後に権利の網を広げやすくするためです。また関連意匠として出願し、特許庁から類似しないという拒絶理由を受けた場合には、できる限り、類似すると反論することをお勧めいたします。A、Bの双方に公知意匠の例外を働かせるためです。