論文解答時に意識したこと(商標法)、試験当日について

2020.10.30

 皆様こんにちは。RYUKA国際特許事務所の和田でございます。
 前回の続き、商標法の出題スタイルと私の対策についてからお話しします。

 3.商標法
 ここ数年、意匠法のような問題文の少ない、自ら項目を立てる必要のある問題が配点3~4割、特許法・実用新案法のような事例問題が6~7割の配点です。直前1~2週間の時期は90分通して答案練習をしましたが、本試験まで時間がある場合は、年毎でなく問題毎に取り組むのもよいでしょう。
 自ら項目を立てねばならない問題ですが、どうしても書くことが思いつかない場合、条文をもとに答えを組み立てました。たくさん書いても3~4割しか得点できないと思い、必要最低限に留めていました。青本の記載や判例を書かねばならない、と気負いすぎる必要はないと思います。
 事例問題ですが、根拠条文を正確に記しながら解答していきました。法体系が他の科目と異なる点が多く、また事例も複雑なため、答案構成には、全問で35分はかけた方がよいです。
 答案の分量ですが、他に比べ、分量を書いていた科目でした。他の科目は時間がない、書くことが思いつかない等、分量が少なくなる理由がありましたが、商標法は90分で解答用紙全て使うことが可能でした。「可能でした」としたのは、たくさん書いたからといって合格点に到達するとは限らないからです。内容に違法性があれば、紙幅と時間の無駄になるだけで、意味がありません。

 4.当日
 計5時間答案構成したり、文章を書いたりします。中休みの時間もありますが、手は休めた方がよいです。当日はレジュメの確認等をして、気持ちを落ち着けるのがよいでしょう。論文の試験会場では休みの時間はレジュメを読んでいる人が多いです。私も何か見ていないと不安でした。中にはたくさんレジュメを持ってくる人もいますが、私は少数に絞りました。
 また、当日の中休みでどの範囲を確認するか、予め決めておくとよいでしょう。私は短答試験の当日は条約のインプットをし、論文の当日は条文に記載のない青本や判例、審査基準等から重要かつ不安な箇所をピックアップし、それ以外は何もしないようにしました。
 科目の間の休み時間(昼食含む)に何か買うより、会場に来る前に食べ物、飲料は買っておいた方がよいと思います。第1回の投稿と重複しますが、何を買って食べるか、お店で悩む時間が勿体ないと思った私は、前日までに何を買って食べるか決め、それ以外は食べない、動かないと決めました。
 特に今年は例年と違い、秋の論文試験です。日によって天気・気温も変わってきます。ご自身のコンディションを最高にすることのできる服装でいきましょう。

 次回は11月6日(金)に投稿予定です。次回は論文選択試験について、私の失敗談を中心にお伝えします。