PCT19条補正

2026.04.30

PCT国際出願においては、出願人が国際調査報告(ISR)を受け取った後、所定の期間内に国際事務局へ補正書を提出することにより、請求の範囲について1回に限り補正を行うことができます。これが、特許協力条約19条に基づく補正、いわゆる「PCT19条補正」です。

PCT19条補正は、国際調査報告に示された先行技術を踏まえ、請求項と先行技術との差異をより明確にするために利用されます。たとえば、国際調査報告の内容から、「このままでは指定国における実体審査で新規性が否定される可能性がある」と考えられる場合に、請求の範囲を調整する手段となります。

もっとも、PCT19条補正は、出願時の国際出願における開示の範囲を超えて行うことはできません。また、補正できる対象は請求の範囲に限られ、補正の機会も1回に限られています。

国内段階に移行した後の補正と異なり、PCT19条補正は国際段階で行う手続です。そのため、1回の補正により、原則としてすべての指定国に対してその補正の効果を及ぼすことができる点に実務上の意義があります。

本動画では、PCT19条補正の制度趣旨、利用が想定される場面、国内段階での補正との違いについて解説しています。PCT国際出願における中間対応を検討する際の参考としてご覧ください。

板書:PCT19条補正


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