ブラジル商標:共願/共有制度

2020.09.17
弁理士・米国弁護士 龍華 明裕

1、共願/共有制度導入
ブラジル商標局決定により、共願/共有制度が導入されました。2020年9月15日以降に出願(マドプロ出願については2020年9月15日以降にブラジルへ移行)した案件に適用されます。それ以前に出願された案件については、ブラジル商標局へ手続きをすることで共願/共有への変更が可能です。団体商標は本制度の対象外です。

2、共願人/共有者
指定商品又は役務に係る商業的活動との直接的・間接的関連性が必要です。そうでない場合は①共願/共有の申請却下、②直接的・間接的関連性が認められる指定商品又は役務に限って許可、③関連性が不明である旨の拒絶理由通知発行、のいずれかがとられます。

3、一部共願/一部共有
部分的な共願/共有も可能ですが、以下のリスクが伴います。
単願/単独所有の指定商品又は役務と一部共願/一部共有のそれとが異なる名義人扱いとされます。
 例:商標X 区分6 Metal door locks; Metal fittings for windows A所有
   商標X 区分6 Metal door locks AとB共有
 →Metal fittings for windowsがMetal door locksと類似しているとされ、A所有の商標Xが取り消される恐れがあります。
 したがって、一部共願/一部共有の申請をする場合は、類似する指定商品又は役務の所有者を完全一致させておく必要があります。

4、共有と不使用取消審判
共有者の1人が使用を証明し、維持決定がなされれば、その効果は全ての共有者に及びます。一方で、不使用の合理的理由を疎明する場合は、全ての共有者による疎明が必要となります。

5、共願と相対的拒絶理由
単願から共願へ変更しても、両者は別名義人による出願と判断され、一方の商標により相対的拒絶理由通知を受ける可能性があります。このような拒絶理由通知を避けるには、類似商標を全て共願/共有にしておくことをお勧め致します。

ご不明な点がございましたらどうぞお尋ねください。

以上
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