短答免除者は短答試験をやってみるべき!?

2020.09.18

 皆様こんにちは。RYUKA国際特許事務所の和田でございます。
 本日9月18日(金)、短答試験2日前。短答受験生の方は明後日に向けて最終調整をされていると思います。今回は短答免除の方で、論文から試験がスタートする方向けに書いていこうと思います。

 本稿のタイトルで問うていますが、「短答免除の方も、短答試験後に公表されるその年の短答試験の問題をぜひ解いた方がよい」と私は考えています。条約や著作権法・不正競争防止法は解く必要はありませんが、論文試験で出題される特許法・実用新案法、意匠法、商標法には、下記のメリットがあります。

1.短答知識の維持
 私も弁理士試験受験時、短答免除で論文試験からスタートした年がありました。そしてその年の短答試験を合格した方々は、競争相手としてかなり警戒していました。短答試験合格者(特にボーダーから余裕をもって合格した方)は、短答試験ならではの細かい知識が頭に入っており、論文の試験時間に条文を確認する時間が短いです。その分十分に問題の検討や答案構成に時間を割くことができます。
 論文試験の対策をせねばならないのは当然ですが、同じくらい論文が書ける人でも、短答の知識がある方がない方よりも有利です。

2.論文対策としての短答試験
 その年の短答試験をどこかのタイミングで解くことは、そのまま論文対策の一環になります。
 私の所感ですが、近年の論文試験(特に特許法・実用新案法)は小問が多く、短答試験化した問題が多い気がします。その代わり、一問一問が短く、すぐ答えられます。そしてその手の問題はそこまで難しくありません。
 意匠の論文は問題文が短く、ざっくりとした問題が多いですが、何を書けばよいのか、広い視野が必要になります。ただ、意外と基本的なことを聞いています。短答試験の勉強を、論文1カ月半ほど前に入れるのは、意匠法の各分野の再確認になるのではないでしょうか。

3.気分転換
 論文の勉強ばかりで疲れた、答案の書き過ぎで手が痛い、という方、リフレッシュになる…と思います(たぶん)。

 短答試験の問題と解答は、特許庁のホームページにて公表されます。忙しくて短答をやっている時間がない、という方も、実際に解くのでなく、まず答えだけ見て、なぜそうなるのかと考える、書き出してみるだけでも、かなりの気付きが得られると思います。ちなみに私は、四法のみ2時間、実際に測って解き、その後間違えた問題を確認しておりました。

 次回は9月25日(金)に投稿予定です。

 最後になりましたが、明後日短答試験を受験される皆様、今までの成果をいかんなくマークシートに表して下さい!